第1回:恋人たちの食卓(1994)

2014年11月

秋ということで食欲と恋愛にしぼってみました。

 

第1回:『恋人たちの食卓』(1994年・台湾)

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くり:記念すべき第1回は、『ブロークバック・マウンテン』、『ライフ・オブ・パイ』でアカデミー賞監督賞を受賞している台湾出身の名匠、アン・リー監督の初期の作品でございます。一流ホテルの元シェフのお父さんが毎週日曜豪華な夕食を作り、3人の娘と共に食卓を囲む、というのが決まりごとになっている家族のお話。

ぐり:そして4人4様の恋が描かれる。

くり:でも恋は付属的なかんじがしたなあ。それより家族が印象的であった。なんで邦題『恋人たちの食卓』なのかなー。

ぐり:原題は『飲食男女』で、英題は”Eat Drink Man Woman”だって。

くり:「恋人」出てこないよ。

ぐり:まあな。映画が公開された1994年ってそういうブームだったのか??シネスイッチ銀座でやっていたらしいぞ。おしゃれなタイトルにしたかったのかね。

くり:「家族」か「父」か、そのへん入れたがいいなあ。父と娘の話だからなあ。

ぐり:でもさーごはんは美味しそうだった本当に。食べたい。食指が動いた。

くり:しかし、あそこまでごはんをクローズアップする必要あるのかな。

ぐり:父の愛情を表しているからでしょ。次女がお父さんと同じように料理を作るのも、お父さんを否定しながらも、つながりはやはりある、みたいな。浮気男の家にいって、料理作ったりもしていたじゃん。食、というか、食事は人と人とをつなぐ、みたいな。

くり:手作りの食事、そんなに大事かあ。

ぐり:わたしは寿司屋さんにいわれたことあるよ。「おいしいものをおいしい、とちゃんと食べられる子がすくなくなった」って。

くり:ごはん作るの大変だからなあ。うちの親はきちんと作ってくれててありがたいことだったけども、自分でやってみるとあんなお父さんレベル無理です。

ぐり:まあ、それはお父さんは元プロだから。わたしもお母さんがちゃんと料理作ってくれていたから、自分で料理を作ってみてはじめてありがたいとおもった。ただ、私の場合は料理作るのは好きだから、それよりも、そとの掃除とかごみ捨てとかの方がめんどい。サラリーマンとかやっていた時、わたしなんて実家ぐらしだからほんと、昭和のオヤジみたいでさ。偉そうだったと思うよ。

くり:まあ実家にいたら私も家事やらないな。

ぐり:仕事しかしてなかった。子供だわ。

くり:一人暮らししてても自分だけのためだったら極力やらない。

ぐり:人間はひとりじゃいきられないんだよ。家だけじゃなく、外でも、当たり前だと思っていることが実は誰かがやってくれているんだよね。それに気づけたことがたのしいし、世間がちょっと愛おしくなるよね。

くり:私もお母さんにはちゃんと感謝できていない気がする。家事たいへんだもんなあ。

ぐり:一人でやるのは大変だよ。毎日掃除したって、よごれるし洗濯はでるし。ごはんは作ったらお皿洗わなきゃだし。

くり:子どもとかいて働いているともっと大変よ。

ぐり:それで、介護とかってほんとに大変だよね。体力ないからさ、朝7時くらいから家事すると昼眠くなるんだよ。でも、みんな寝ないでやっているでしょ。ただ仕事しているだけのが実は楽なんだっておもった。

くり:仕事と家事やってると、自分の趣味とか、ぼーっとするとかあんまりできないかもねえ。

ぐり:うん。その点くりさんはパワーあるね、すごいぜ。ほら、わたしってもともと体弱いから。ははは。口は達者だが。

くり:うむ。

ぐり:石川啄木です。

くり:?啄木って身体弱くて口が達者なの?

ぐり:あい。まあ、才能はあるけどな。なんかでよんだ。おもしろかったよ。金田一京助が啄木を応援してて、金田一の嫁が家のものを質屋へいき売って、できたお金を啄木にわたすの。そうすると、啄木はそれで飲みに行っちゃう、みたいな。

くり:ひどいな…まーでも才能あればいいのか…

ぐり:小津についてくわしいわけではないのだけど、初老を迎えたお父さんの哀愁みたいなのが、小津の映画を思い出させられもした。あと、次女の勝気な感じが。『秋刀魚の味』の岩下志麻みたいだった。

くり:『東京物語』くらいしか記憶にないんだが…笠智衆と原節子、気丈な杉村春子。

ぐり:はは。まあ、どれもにているね。チップスター半分たべちゃった。やばい、チップスターが止まらない。ぐえ。

くり:…。ところどころ話の展開が強引だったよね。

ぐり:母親との関係もなんか中途半端だったね。長女が次女に、あなたは母親のことなんてわかってない、みたいなこといっていたけどさ。

くり:登場人物が多すぎて放置している話題が散見されますな。

ぐり:群像劇なんだろうけどちょいちょい雑なんだよね。

くり:父と娘の和解にもっていきたい一心で。

ぐり:まあ、結局そこをえがきたかったんだろな。お父さんの友人のおじさんも存在が雑に描かれていたな。それに、お父さん厳格なわりには子供達の家の出ていき方が唐突よね。

くり:うん。コントみたいだったよ。

ぐり:まあそういうところもあるけど、つまりは家族が軸になり、恋愛を通して食事を通して人生を考える映画、ってことだったね。邦題は『家族食堂』でどう。

くり:『家族の食卓』とかね。あ、でもすでに柴門ふみのまんががあるのかあ。

kuriguri について

池袋と渋谷を拠点に活動する 副都心線を愛するくりぐりが、 日々の情報を毎週月曜から金曜までアレコレ発信!

コメント1件

  1. agenda19892010

    I like your blog . Happy saturday by Rinaldo from Venice Italy ☺.

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