ふふ…
すっかり帰国しちゃったわよ…
帰国してからも、
確定申告でもちきりで、
(フリーなあなたは
これを読むといいわよ!
しかし、あたしは
正味2日間でやっちゃったので
「ウラ技」を駆使できたのかどうか
まったく定かではないわ!)
ということで、
記憶をたどりながらパリコレレポートしていくわね!!
この日は
アーティスティック・ディレクター
(ざっくりとはデザイナー、ってことね!)
が変わった新生カルヴェンから。
カルヴェンというのは
老舗のオートクチュール
(日本語だと「高級注文服」らしいわよ!)
のブランドだったんだけど、
近年若手デザイナーを起用して
プレタポルテ(「既製服」ね!)
を発表しているのよね。
トレンディなレトロっぽいのもあり
ともかく、
若々しかったわねえ。
「少女」っていうくらいの
域だったわねえ…
十代のスレンダーな金髪少女が着るのが理想ね…
本日のメインイベント、
お昼よっ!!
はやっ!
30分くらいしかなかったんだけど、
意地でも食べたわ!
ビーフシチューよ!
おとなりの立ち飲み屋さんが
よいらしく、
それで姉妹店らしき
レストランに入ってみたら、
有名店だったみたい。
「ル・コントワール」というところよ。
今度はステーキ食べたいわねえ。
で、体力補給
(午前中いっこショーを見ただけで
たいして消耗してなかったんだけど!)
いろいろショーを見たり、
展示会に行ったりしたんだけれど、
この日一番印象に残ったのは、
「A.Fヴァンデヴォルスト」ね!
赤い十字架がシンボルの
ベルギーのブランドで、
90年代〜ゼロ年代初期セレクトショップなんかで
よく見かけたものよ。
あたしもランジェリーのコレクション
持ってたわねえ。
最近はあんまり目立ってないような気がするんだけど
(ごめんなさいね!)
チケットをリクエストしたら幸運にももらえたので
行ってみたのよ。
場所は、りっぱなお屋敷的な。
どうやらベルギー大使のお住まい?らしいわ。
あら、
70年代的なコートに
スリムジーンズ、
スタンスミスに
セリーヌの黄色いバッグ
+ナチュラルな金髪。
ほどよくトレンディなおねえさんねえ。
なんて思いながら待っていたら、
中に入ってよしとのこと。
中もりっぱね!
あとで気づいたんだけど、
ちゃんとベルギーの国旗もあるわね!
ってなに?!
そこらじゅう
養生してあるんだけど!
そんで、
全身ビニールで覆われたおじさんとかいるんですけど!
で、観客には靴カバーとマスクが渡され、
なになになんなの
今日は白いパンツなんだけど
靴新品なんだけど
とひるんで帰りそうになったんだけど
ぐっとがまん…
このブランド、
以前砂まみれになったというショーもあったみたいで、
ああ、往年のアヴァンギャルド精神健在なのかしらと
ぐったりしながら階段をのぼったわ…
そうしたら、
どうやら一室で
ライブ演奏が行なわれているようす。
そういや外で待っていたときに
爆音が聞こえてきたわねえ。
と、のぞいてみたら、
あら、なんかかっこいいわね。
シャンデリアがビニール包装になってるのも
なんかいいわね。
ってあら?!
人ごみかき分けて歩いてくる
あれはモデルじゃないの?!
もう始まってんの?!
そうなのよ。
けっきょくのところ
バンド演奏の後ろから
どんどんモデルが出てきて、
ベルギーのアーティストJoris Van de Moortel
(手前の白装束のひとね!)
が白いスプレー?を服にぶっかける、
というパフォーマンスだったわけね!
バンドの人もまっしろね…
なんて思っていたら、
ボーカルの女の人がかっこいいことに
気づいたわ。
どうやらIntergalactic Loversというベルギーのバンドの
Lara Chedraouiさんらしいわ。
本業は思ったよりポップなかんじだけど、
このときはひたすら叫ぶように歌っていて
(ベルベッドアンダーグラウンドの
“White Light/White Heat”だそうよ)
かっこよかったわねえ。
服も似合っていたわ。
さいごはデザイナーご夫妻も
人ごみかき分けて出てくるというね…
いやー、
なんだかこういう
コンセプチュアルというか、
いわゆるアヴァンギャルド、
というのって、
エフォートレスが横行するこのご時世
なんだかかったるいというか、
がんばりすぎ、考えすぎて、
げんなりする気がしてたんだけど、
結果的にはなんだかおもしろかったのよね。
ただ奇をてらった、というだけではなく、
スプレーをかけたのがちゃんとしたアーティストだったとか、
もちろん服づくりもしっかりしていて、
ヘッドピースはじつはスティーブン・ジョーンズだったりとか、
(美術館で展覧会しちゃうほどの
イギリスの有名帽子デザイナーさんよ!)
あえてきれいな建物を養生したとか、
いろいろベルギーに絞ったとか、
そういうことが相俟って
ポジティブな印象になったのかもしれないわね。
若手でも、ラグジュアリーでもない
A.Fさんだからこそできたショーだったのでは、と思うわね。
なんだか世界観があらためてよく伝わったわ。
今すぐにでも着られる服を、
ニュートラルな場所で、
ナチュラルなヘアメイクで、
ふわーっと見せるやり方が多いなかで、
すごく印象に残ったし、
ただ見てるだけじゃなくて
A.Fの世界に参加した、とまではいかないけど
体感できたわね。
かっこよかったし、服もほしいな、と思ったわ。
だからって
ブランドの立ち位置のようなものを
見極めながらやる必要もあるわけで、
どこもかしこもこういうふうにすればいい、
ってわけではないけど、
すっかり死んだ…くらいに考えていた(われながらひどいわね)
こういうのもあっていいわね、
と思い直した次第よ。
ぜひ次のシーズンも見てみたいわ。
この日は晩ごはんもごちそうだったわ!
Restaurant Comptoir Canaillesというところよ!
それじゃあ、また次回…!